MatchingMap導入事例|地図で作るお客様の納得感と「魅せる営業」

(地図アプリに)手作業で事業所をプロットして、視覚に訴える提案資料を作る。1回の求職者との面談準備に少なくとも2時間はかかっていました。それがMatchingMapなら検索条件を入れてワンクリックで事業所のプロットが完了できるので、圧倒的に早いですね。

—————— 株式会社ツナガリキャリア 代表取締役 内田 武志 様

導入サービス MatchingMap
導入目的  Salesforce 上の情報を使い商談資料を作成する作業の効率化と顧客対応品質の向上
課題 ・商談に必要な資料の作成に膨大な時間がかかる。
・既存の地図アプリケーションでは情報のマッピング処理に時間がかかり、顧客面談時にリアルタイムでの検索や表示が難しい。
効果 ・商談資料の作成業務が2時間から大幅に短縮。
・地図上に可視化した情報を用いて面談が行えることで、お客様が納得感を持てる商談が可能に。

・将来的には面談の場で地図を活用した「魅せる営業」を行い、クロージングの確度を向上できるよう計画中。

営業活動の起点となるデータベースをSalesforceで構築

内田 武志  氏(株式会社ツナガリキャリア 代表取締役)

—— 御社のWebサイトを拝見して「つながり」を大切にされていると感じました。社名にも掲げていらっしゃるキーワードですが、背景を教えていただけますか。

内田様(以下、敬称略):はい、弊社のグループ会社である「アカカベ」は、60年以上にわたり、大阪府に地域密着のドラッグストア・調剤薬局などの事業を行っています。

長きにわたり採用活動を行っていくなかで、人材紹介会社からさまざまな紹介提案を受けてきましたが、紹介企業の効率化をはかるがあまり、大切な「人物」に焦点があたっていないと感じていました。地域に根ざした企業だからこそ、採用・就職の面においても「企業」と「人」を「つながり」を持って結び付けられる人材サービスができないかと考え、2017年に創業しました。

社名にもあるとおり「人とのツナガリ」「仕事(企業)とのツナガリ」そして「地域とのツナガリ」を強みとして、人材紹介サービスを提供しています。

—— Salesforce のご活用状況について教えてください。「人材紹介」という事業において、どのようにSalesforce をお使いですか?

内田:求人企業の事業所情報を登録して、求人開拓営業の基点となるデータベースを作っています。

ツナガリキャリアは薬剤師や登録販売者など、ドラッグストアや薬局関連の求人を主に取り扱っています。事業所情報はWeb上にある公開データを基本データとしてSakesforceに取り込み、さらに営業活動で得た情報を上書きして内容に厚みを持たせています。

その上で、新たに求職希望者からお問い合わせがあった場合はSalesforceのリードに登録し、希望の地理的条件に合う事業所情報を検索、条件にマッチした事業所に対して求人有無のリサーチをかける…というのが基本的な流れです。

私たちはKPIのなかでも「求人提案数」と「応募数」に重きを置いています。求職者に何件の求人を提案したか、そのうち何件に応募したかというプロセスを管理しています。

Salesforce+MatchingMapで紹介業務の資料制作時間を大幅削減

コンサルタント:MatchingMap利用シーン

—— MatchingMap を導入したきっかけを教えてください。

内田:一昨年からSalesforceの活用推進を強化しており、その一環として導入しました。「地図上に情報を反映するツール」は以前に使っていた別のシステムでも活用していて、この業界で人材紹介業を行うのであれば活用度の高いツールだと考えています。

—— 具体的にどの部分で地図が「活用度の高い」ツールなのでしょうか。

内田:例えば「薬剤師」の転職支援の場合でお話ししますと、薬局の数は全国で約6万施設あって、これはコンビニの数(約5.5万店)よりも多いんです。以前と比べ需給バランスは落ち着いてきましたが、それでもいまだに薬剤師は売手市場。つまり、いかに通勤がしやすい場所で良い条件の求人を見つけられるかという「地理的条件」が求人検索のポイントになります。条件を聞くと「通勤15分以内で」というようなご要望も多数いただきます。

例えば15分圏内で薬局を探して、50件あったとしましょう。50件に求人開拓の営業をして、通勤やその他の条件が合う求人が5件あったとします。その5件を求職者の方にご紹介すると「もっと他にもあるのでは?」と思われる方が多いのです。ご期待いただいているからこそ…なのかもしれませんが、こちらも対象となる薬局すべての求人を探した上でお伝えしているので、なかなか次の求人提案につながらず、ご案内が滞ってしまう。そうこうしているうちに、求職者の方の期待や信頼は競合の紹介会社へ移ってしまいます。

また薬剤師は流動性が高い職種なので、しばらくたつと同じエリア内で希望条件に合う求人が新たに発生することもあります。すると求職者の方も「ほら、やっぱりあったでしょう」と思われて、弊社に対する信頼を失ってしまいます。そんな機会損失の事例が多々あるのです。

もちろん私たちの営業力にも課題がありますが、求人提案で「5件の求人がありました」とお伝えした際に、求職者の方がそれに対しどれだけ希少性を感じていただけるかが、成約へのティッピングポイントになります。

私はツナガリキャリアの設立以前からこの業界で長く人材紹介業に携わってきて、どうすればそのポイントを超えられるのかとずっと考えてきました。そして「求人があるという情報」ではなく「求人がないという情報」こそが大切だという考えに至りました。

——「求人がない」ことを、わざわざお伝えするんですね。

内田:「求人がない」と言葉に出してお伝えするのではなく、気付いていただくことがポイントだと思います。

まず地図に「お客様のご希望の通勤範囲はこの範囲です」と15分圏内の円を描く。その範囲にドラッグストア、薬局をプロットしていって「対象薬局は全部で50件ありますよね」とお伝えします。そのなかで求人がないものには緑、求人があるものには赤でラベルを付けて「希望条件に合致する求人がある薬局は5件です」と視覚的にお伝えします。

すると求職者の方には求人がない薬局もご覧いただいているので、全体数を捉えた上で希望に合うのが5件しかない、と実感していただくことができます。私たちが営業活動で「苦労して求人を探し尽くした過程」に共感いただけるよう視覚を交えてお話しする。そうすれば「5件しかない」という感じ方が「5件もある」に変化するのです。

求職者の方としっかり信頼関係を築いた上で論理的に説明ができれば、共感してくださり、ご信頼もいただけるようになります。

ただ以前は、その論理を説明するための資料作りに膨大な時間がかかっていました。Googleマップのマイマップ機能を使い手作業で事業所をプロットして、求人がある薬局とない薬局の情報を反映した視覚資料を作成する。1回の面談準備に少なくとも2時間はかかっていました。それがMatchingMapなら検索条件を入れてワンクリックで事業所のプロットが完了できるので、圧倒的に簡単ですね。

事業所情報のデータベース整備やリアルタイムでの求人情報有無の情報精度など、MatchingMapをフル活用するための環境整備はまだまだ志半ばというところですので、さらに効率的な提案業務が行えるようこれから整えていきたいと思っています。

リズミカルな「魅せる営業」でお客様が納得できる商談を行う

—— MatchingMap を使っていて、便利だと感じるのはどのような部分ですか?

内田:求職者の方から希望条件をヒアリングしたあとに、条件に合う範囲のマッチングリストを一括作成できるのが便利ですね。視覚的な資料が瞬時に完成するので、求人開拓にあたる営業担当者にとってもリスト上の事業所の抜け漏れを防ぐことができ、また地理的条件から優先順位をつけやすいのも便利です。

—— 先ほどもおっしゃっていた、求職者の方に「求人がないという情報」を伝えるためのものですね。

内田:その通りです。また「早さ」の部分も重要なポイントですね。

実は以前、地図との連携機能がある他の地図アプリを使ったことがあったんですが、検索結果が地図に表示されるまでに結構な待ち時間がかかっていたんです。それだと求職者との面談ではとても使えない。求人プレゼンの流れが止まってしまうんですね。

私は人材紹介という職種において、求職者の方との面談が一番の見せ場だと思っています。

なかでも求人提案は、限られた時間の中でいかに求職者の納得感を醸成し、応募のご決断に至っていただけるかが決まる重要なポイント。そこをクリアするために、営業担当者は皆、求人票の細部やトークスクリプトの一言一句に工夫を重ねています。ですので求職者の方が「お、いいな。応募してみようかな」と前向きに考え始めたときにツールがもたついてしまったら、せっかく作った商談のリズムが崩れてしまうのです。

今はまだ、面談で使う事前の資料作成で活用している段階ですが、将来的には求職者の方との面談の場でタブレットを使いMatchingMapの画面を見せながら、視覚的に動きのある面談が行えるようにしたいと考えています。

地域に根ざし地域から必要とされる事業を目指して

—— 今後の事業の展望についてお聞かせください。

内田:薬剤師は長きに渡り超・売手市場でしたが、少子高齢化や国の政策の影響もあり2025〜30年ぐらいには需給バランスが変化し、買手市場になっていくのではないかと言われています。

ではそうなったときに、私たちのような転職支援・人材紹介の会社はいらなくなるのかと言うと、決してそうではないと思っています。

これまでは資格や経験年数など「書面上の条件マッチング」を軸にした転職支援・採用活動が、今後は人柄や働きがいといった「感覚的なマッチング」を軸にして、求職者一人ひとりに合わせた転職支援、求人企業一社一社に合わせた採用支援がオーダーメードで求められるようになる。そうなったときにこそ、ツナガリキャリアの強みが生かされるのではないかと思います。

時代は「DX化」を推し進めていますが、皆が皆ついていけるわけではない。そのアナログとデジタルとのはざまを、私たちがSalesforceの力を使って「つながり」をもたらしていけるよう日々努力を重ねています。

また別の側面では「企業から新しい求人をお預かりした際に、MatchingMapで求人の周辺地域から過去にコンタクトした履歴のある求職者の方をピックアップし、新着求人情報をお送りする」などナーチャリングの観点からもMatchingMapを活用しています。私もまだまだ勉強中ですが、Salesforce Account Engagementの知識・技術をより深めていき、将来的にはもっと多彩なキャンペーンを展開したいと思っています。

医療や福祉の業界でも、今までなら10年・20年かかっていたような変化が、コロナ禍によって2〜3年で急変しました。採用においても「母集団の確保」という考え方から「人物面での選考」「定着率改善」という考え方に業界全体が変化しつつあります

薬剤師は売手市場だったということは、言いかえれば「薬剤師の転職は希望条件を提示してくれる薬局探しである」という側面がありました。求職者の仕事観やホスピタリティ、採用企業の経営理念や社風など、本来であれば待遇や立地条件と同じくらい大切なはずのものが、ないがしろにされやすい環境だったのです。

だからこそ、ツナガリキャリアは求職者と求人企業の両方にお会いし、お話を聴き、寄り添うことで「つながり」を感じていただくことを大切にしていきたいと考えています。

今後は薬剤師・登録販売者をはじめとする医療・介護人材の紹介・派遣だけでなく、一般職の方々や労働力不足を背景にした外国人労働者の紹介・派遣にも事業を広げていき、「つながり」を演出し続けていきたいと考えています。