会議・ディスカッションができるテキストコミュニケーションツールはなぜ現れなかったのか? – テキスト会議とは(1)

「テキスト会議とは」と題して以下のような3回連載で記事を書いてみようと思います。長くなりますが、お付き合いください。

第1回:会議ができるテキストコミュニケーションツールはなぜ現れなかったのか?
第2回:co-meetingはいかにテキストチャットで会議を実現したか
第3回:テキストで会議を行うことのメリット

第1回:会議ができるテキストコミュニケーションツールはなぜ現れなかったのか?

インターネット以前と比べて、人々のコミュニケーション量は増え続けています。この一番大きな理由は、テキストコミュニケーションの存在です。音声コミュニケーションは参加者の時間を合わせる必要があり、まとまった時間を拘束するという問題がありましたが、メール、チャットなどのテキストコミュニケーションは、時間と場所に縛られない気軽なコミュニケーションを実現しました。

昨今はFacebookを始めとするソーシャルネットワークサービスによってテキストコミュニケーションはさらに拡大しています。
仕事の効率を上げるため、競合より先んじるため、コミュニケーションをテキスト化することが重要なのは時代が証明していると言えるのではないでしょうか。

しかし、テキストコミュニケーションでは実現できていないただ一つの領域が存在します。

それが「会議・ディスカッション」です。

会議がテキストコミュニケーションで実現できていない理由はなんでしょうか?
会議を可能とするには以下のようないくつかの条件を満たす必要があると我々は考えています。

  1. 音声並みの会話速度
  2. 長い発言のサポート
  3. 多岐に渡る話題の整理

音声並みの会話速度

従来のテキストコミュニケーションで最も高速なコミュニケーションはチャットです。しかし、チャットでさえも会議レベルのディスカッションには遅い。「誰々さんが入力中です・・・」というメッセージにイライラした方も多いのではないでしょうか?

長い発言のサポート

長い発言のサポートは比較的メールが得意とするところです。しかし、それを元にディスカッションをしようとすると、引用返信のやり取りとなり、重要な話題が漏れたり、後から見ても議題が何かわからなくなったりし、すぐに崩壊します。
Word文書の文中コメントという方法もよく採用される方法かと思いますが、メールやチャットのような手軽さが全くありません。Wordはコミュニケーションツールではないのです。

多岐に渡る話題の整理

これは実は旧来型のスレッド掲示板が得意とするところです。階層構造を持っていることで、文脈が整理され、どのスレッドがどの話題に対するディスカッションなのかが一目でわかります。
ただし、長文になった場合は、メールの引用返信と同じ問題が発生します。

実は2.3.は会議室での会議でもうまくいっているとは言い難いです。

  • 話題が脱線して、重要な案件の話が不十分になる。
  • 長い発言の言葉尻だけで討論になってしまう。
  • 長い発言を理解できずにそのまま議論が進んでしまう。

皆さんもこんな経験があるのではないでしょうか?

以上のような要件を持つように、会議はコミュニケーションの中で最も複雑なコミュニケーションです。この複雑さの故か会議を実現するテキストコミュニケーションツールは今まで現れませんでした。

しかし、そこに唯一希望の光をもたらしたのが今は亡きGoogle Waveでした。

(続く)

次回予告

Google Wave、そしてそのテクノロジーを引き継ぐco-meetingはどのようにしてこの課題を解決したのか…

co-meetingはいかにテキストチャットで会議を実現したか - テキスト会議とは(2)

2012.07.30